ざっくり言うと・・・
お正月に飾るお餅を1月11日にお雑煮やお汁粉にして食べる行事と、結婚式やパーティーで日本酒の樽の蓋を木槌で割る行為をどちらも「鏡開き」「鏡割り」と言います。
基本的に意味は同じですが、どうして二つの言葉が使われるようになったのかというと、「割り」という言葉がおめでたい席にふさわしくないということから、樽酒の方は「割り」から「開き」に置き換えられました。
このことからお祝いやパーティーなど、おめでたい席で行われることが多いですので、「鏡開き」を使った方が、望ましいでしょう。
一方、お餅の方は「開き」でも「割り」でもどちらでも構わないというのが一般的です。
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そもそも鏡開きとは?
お正月は、毎年その年神様を家に招き入れるという行事でした。
年神様は、お正月に飾る鏡餅に宿り、年神様がお帰りになる1月7日以降の1月11日に鏡開きを行うことになりました。
お餅を木槌で割って、神様に感謝しながら家族の無病息災を祈りながら食べる行事です。
一般的に毎年1月11日に行われますが、地域によっては1月20日に行われるところもあります。
お餅を包丁で切る行為は、切腹を連想させるとのことから縁起が悪いとされており、手または木槌で割るようになりました。
では、鏡割りとは?
鏡割りは、武士が戦いに挑む前に気持ちを高めるために、お酒がふるまわれたことが始まりとの説があり、最初はお祝いの行事ではありませんでした。
時代とともにやり方や考え方が変わり、お祝いの席での行事として定着していきました。
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「鏡開き」、「鏡割り」、お餅とお酒、それぞれのやり方
【お餅の場合】
飾っていた鏡餅は、カチカチに硬くなっているものが多いのが実情です。そのため、少しずつヒビを入れていくように木槌などでたたき、ヒビがしっかり入ったら力強くたたき、お餅を小さく分けるのが、鏡餅の正しい割り方です。
カチカチになったお餅を割るのにはとても強い力が必要ですので、女性が一人で作業する必要があるときは、お餅を半日ほど水につけ、その後電子レンジを使いましょう。
お餅を柔らかくしてから、手でちぎるといいでしょう。縁起が悪いとされていますので、包丁で切ることはやめましょう。
お餅を電子レンジに入れる前には、水につけておくことを忘れないようにしてください。お水に浸していないと、お餅の表面が柔らかくなりません。
【お酒の場合】
最近よく見られる、パーティーや結婚式などでの酒樽の鏡開きは、一度開いた酒樽の蓋(鏡)を樽にのせて、木槌で軽くたたきます。木槌でたたくときに「よいしょ」と掛け声をかけるのが一般的です。
中のお酒は、木枡に入れて皆さんでいただきます。